インプラント治療を成功させたいなら...

インプラントに影響を与える4つの要因

インプラント治療を成功させるために、あなたができること

インプラント治療を成功させるために、あなたができること

(インプラント治療にに影響する4つの因子と関連 ITI treatment guide Volume 3, p32)

インプラント治療が成功して欲しいと、あなたは不安な気持ちでいっぱいだと思います。
そこで、科学的な文献から引用して、あなたのインプラント手術の成功率をアップさせる方法をお教えしたいと思います。

Dr.BuserとDr.Chenの論文によると、インプラント治療の成功には、影響を与える4つの要因があります。
1番目に 臨床医の技量、2番目に患者さん自身の要因、3番目に選択されている治療方針、4番目に使用される生体材料であるインプラントシステムです。
治療結果は4つの要因に影響され、それぞれは密に関連し、この順番にインプラント治療の成功に影響します。

1.臨床医の要因

1.臨床医の要因

技術力のある臨床医(歯科医)を選ぶ

もっとも重要な要因は、歯科医の技術力です。インプラント手術に卓越した技術力を持つ歯科医から、あなたは治療をうけなければなりません。
インプラントに限りませんが、歯の治療は歯科医の腕がもっとも重要であり、患者さんもそのことを知っています。

インプラントの外科手技を正確に成し遂げ、インプラント治療を成功させる外科医とは、どのような臨床医なのでしょうか? 3つの条件が、ITI treatment guide (Volume 3, p27, Quintessence Publishing) に記載されています。

1)大学が拠点となった歯学部卒後研修プログラムを履修し、適切な教育を基盤とした技術と能力を獲得していること。
The attainment of this appropriate level of skill and competence should be based on proper education, most preferably in a university-based postgraduate program.

2)インプラント治療を日常的に行うため、週に平均1回以上のインプラント埋入手術を目標としていること。
Clinicians should aim to perform at least one implant procedure per week on average as a requirement for establishing the necessary routine.

3)衛生的に手術を行うため、診療所に適切な設備と手術環境があること。
Also important is the appropriate infrastructure in the dental office, which must allow the procedure to be performed well in a hygienic and otherwise appropriate surgical environment.

当クリニックの場合は、
1) 「大学を拠点とした卒後研修プログラムの履修」について、
九州歯科大学歯学部卒業後、産業医科大学大学院医学研究科で医学博士の学位を取得。その後、米国New York 大学歯学部とPennsylvania大学歯学部にてインプラントの卒後研修プログラムを履修しています。国内では、日本口腔インプラント学会認定講習を履修しています。

2)について、週1回のインプラント埋入手術は、年間100本の埋入実績に相当すると思われます。当クリニックは、年間100本以上のインプラント埋入手術を10年以上継続しています。開業17年間で1700本以上のインプラントを、埋入手術から上部構造の取り付け治療まで、分業はせず一貫して行なってきました。インプラント治療は、手術から補綴、メンテナンスまで当クリニックの日常業務となっています。

3)診療所内に適切な設備と手術環境があるかどうかは、国内では、外来環加算の算定の有無で調べられると思います。当クリニックは、外来環第94号に認定されています。

2.患者さんの要因

2.患者さんの要因

2番目に、患者さんであるあなた自身の問題であり、あなた自身の問題は、自分で改善できるところもあります。

患者さんの要因には、医学的リスクファクター、喫煙、歯科的リスクファクター、解剖学的リスクファクターがあります。

患者さんの要因

1) 医学的リスクファクター
2) 喫煙
3) 歯科的、解剖学的リスクファクター

1) 医学的リスクファクター

1) 医学的リスクファクター

あなたの全身の状態が悪ければ、注意が必要です。
高血圧、糖尿病、自己免疫疾患、骨粗鬆症などの全身的な疾患にかかっていてインプラント手術に支障があると歯科医が判断したときは、インプラント手術前にその病気の治療が必要です。
インプラントが可能かどうかの判断は歯科医が行いますが、歯科医は歯の専門家ですので、全身の状態の治療は、専門の医師に任せないといけません。

医科の医療機関での投薬は、医学的リスクファクターとして、インプラント治療に影響を与えることがあります。

骨粗鬆症のため、ビスフォスフォネートが多くの閉経後の女性に投与されています。口腔外科手術に影響がある場合があるので、抜歯やインプラント埋入手術前の検討が必要です。
ステロイド剤の長期投薬により感染し易い状態になることがあります。インプラント手術ができない場合もあります。
脳梗塞後などで 抗凝固剤投与が投与されている場合は、血液凝固障害が起きますので、低侵襲のインプラントガイド手術を行ったり、手術毎の埋入本数を少なくして対応します。
コントロールされていない糖尿病の場合は、医科主治医との対診し、術前の検討が必要です。
精神疾患で投薬中の患者は、インプラント治療ができません。

2) 喫煙

2) 喫煙

「インプラントは何年もちますか?」とタバコを吸っている患者さんから聞かれたら、私は、「いつタバコを止めますか?」と聞き返すことにしています。あなたが自分の歯を失ったのは、タバコを吸っていたからなのです。それに気づいてください。

歯科医がインプラント手術に慣れてくると、インプラントを使って、患者さんの歯を思い通りに治すことができるようになるのですが、例外的に、インプラントの脱落などの失敗がおきることがあります。この失敗はたいてい喫煙者で起きます。

喫煙はインプラントに悪影響を及ぼします。インプラント治療の禁忌とまではいいませんが、タバコを吸っているだけで、あなたはハイリスク患者になっているのです。

2) 喫煙術後感染を起こし、
除去したインプラント

Chrcanovicらのメタアナリシスによると、喫煙者におけるインプラント失敗の相対危険度は、2.23(95%信頼区間 1.96-2.53)です。このことは、非喫煙者と比較すると、喫煙者ではインプラントの失敗が2.23倍発生しやすいことを意味します。すなわち、喫煙者へのインプラント埋入は、インプラントの失敗リスクを123%まで高めているのです。

2) 喫煙術後感染を起こし、
創が裂開した。

喫煙者へのインプラント埋入は、統計学的に術後の感染にも影響を与えます(相対危険度 2.01, 95%信頼区間 1.09-3.72, P=0.05)。

2) 喫煙インプラント周囲の骨の喪失

同様に、喫煙者へのインプラント埋入は、インプラント周囲の骨の喪失にも影響を与えます(平均偏差 0.32, 95% 信頼区間 0.21-0.43, P<0.00001)。

(Smoking and dental implants: A systematic review and meta-analysis. Bruno Ramos Chrcanovic et al. Journal of dentistry 43 (2015) 487-498)

喫煙は百害あって一利なしといわれています。タバコの悪影響で、インプラントだけでなく、あなた自身の寿命もだんだん短くなっています。
今日からタバコを止めましょう。直ちに禁煙外来を受診してください。

*骨移植や骨造成術、上顎洞挙上術など、手術創の完全閉鎖が必要な術式は、非喫煙者で行うことが前提であり、喫煙者には行いません。インプラントの傾斜埋入など、ほかの術式で対応します。

*インプラントの手術創は、約2週間で初期の閉鎖が行われます。術直後より完全に禁煙できれば良いのですが、ご無理であれば、手術直後から1週間ほど禁煙を指示しています。

3) 歯科的、解剖学的リスクファクター

インプラントに過度の期待をしない

こんなことをいっては面白くないかもしれませんが、インプラント治療に過度な期待を持たないことです。
「安い治療費で、全く痛くなく、1日で完成、しかも元の歯よりも美しく仕上げられるはずだ。」
「出来上がったインプラントの歯は、その日から噛めて、何の手入れも不要で、トラブルなく、一生持つべきだ。」
などという希望を、すべてかなえることはできないでしょう。
インプラント治療にも限界がありため、望みのすべてはかなわないことを理解しておくのです。

あなたは、今歯を失っています。
知っていますか?永久歯が生えそろうまでの期間は、幼稚園の年長のころから中学1年生ころまでの長い期間です。
生えはじめから7年くらいの期間があって、あなたの歯は生えそろったのです。
生えてくる期間でなく、歯の出来はじめから考えてみましょう。
6歳で生えてくる第一大臼歯の石灰化の開始は出生時です。
最後に生えてくる第二大臼歯の根が完成するのは、16歳ころです。

歯ぐきから永久歯が生えて来る期間だけでなく、歯自体が顎の骨の中ででき、根の先まで完成する期間まで考えると実に16年間かけて、あなたの永久歯列は完成したのです。

埋め込んだその日に、見かけとある程度の咀嚼機能を回復させる治療法もありますが、埋め込んだその瞬間から骨と完全にくっついて何でもかめるようになるインプラントは、残念ながら発売されていいないのが現実です。

16年間もかかりませんが、インプラントの歯が完成するまで少なくとも4ヶ月、たいてい1年程度の治療期間がかかることを理解しなければなりません。

また、あなたは歯だけを失っていると考えていますが、お口の中で失われているのは、歯だけではありません。
歯と歯を支える顎の骨、歯ぐきもいっしょに失われています。

インプラントに過度の期待をしない

失われているのは歯だけではない。歯を支える骨と歯茎も一緒に失われている。

インプラントに過度の期待をしない

歯をすべて失った人の場合、cとdの写真で色が薄くなっている部分の顎骨がすべて失われている。

(*編著 榎本 紘昭,武田 孝之「インプラントは臨床でこう活かす -欠損歯列へのインプラントによる対応」P85,P168より)

回復する必要があるのは、歯だけでなく、歯周組織全体なのです。そこにインプラント治療の妥協点が生じます。

治療期間を短縮したり、痛みを伴う手術の回数を減らすには、骨や歯周組織の造成、移植といった手術を省略することもあります。
当然残っているわずかな骨をたよりにインプラントを埋め込むのですから、長さの長い歯になったり、歯茎付きの歯ができあがります。

あなたが希望している完全な状態にするには、複数回の手術を何年もかけて行わないといけません。
費用も、家が買えるくらいの金額になるかもしれません。
「もっと痛いほうがいい、もっと長く通院したい、もっと支払いたい。」
などという人はいないと思います。
ある程度の妥協点を考えるのが、現実的かもしれないのです。

口の中を清潔に保つ習慣を身につける

口の中を清潔に保つ習慣を身につける

あなたは、お口の中を清潔にする習慣を身につけないといけません。
歯を磨いてお口の中を清潔にする習慣がない人が、インプラントを埋め込んでも、自分の歯を失ったように、インプラントの歯も長期間保たずにに失われてしまうでしょう。
インプラントはチタンという生体親和性のよい金属でてきているので、幸いなことに虫歯にはなりません。
しかし、インプラント周囲炎とよばれる歯周病になります。
歯を失う最大の原因は、虫歯ではなく歯周病です。
骨結合を獲得したインプラントが失なわれる理由も、インプラント周囲炎なのです。
お口を清潔にしたい気持ちのない人は、インプラント治療をうけるべきではありません。

歯科医の指示を守る

歯科医の指示を守る

インプラント治療をうけるあなたは、きっと社会的地位の高い方でしょう。
他人から指示をうけることがない毎日かもしれません。
しかし、インプラントの治療期間中は、歯科医からの指示を守らないといけません。
あなたのために、歯科医は注意しているからです。
手術が終わってクリニックの外に出たとたん、タバコに火をつけたり、インプラントを埋め込んだその日から硬いものをバリバリかんでしまっては、どんなに上手な歯科医が
手術をしても、治療は失敗してしまいます。

3.治療方法の要因

3番目の要因は、歯科医師が選択する治療法です。

正しい治療法を選択できる歯科医を受診する

いかに技術のある歯科医師でも、その患者さんにあった正しい治療法を選択しないとインプラント治療は失敗してしまいます。

正しい治療法を選択できる歯科医を受診する

アクロバティックな手術方法や、コンピュータを利用した治療法が最新の治療法として紹介されていますが、残念ながら長期的な経過報告がないのが現実です。
最新の治療法は、時間の経過で実証されて、はじめて最善の治療法になります。

これまでのインプラント治療には、治療選択の診断基準というものがなく、個々の歯科医師の経験や、メーカー主導のプロトコルなどにより治療法を決定してました。

正しい治療法を選択できる歯科医を受診する

ITI(International Implant Team for Implantology)
では、インプラント治療の難易度を3つのカテゴリーに分類して、治療法のリスク評価をしめすSAC分類が報告されてます。
このガイドラインに沿って治療をすすめれば、科学的なインプラント治療が可能になるを思われます。

4.インプラントシステムの要因

適切なインプラントシステムを選択できる歯科医を受診する

4.インプラントシステムの要因

あなたの体内で使用される生体材料インプラント体は、インプラント治療に影響を与える要因の一つです。

インプラント・システムは、4つの要因(歯科医、患者、治療法、生体材料)の中で一番小さな要因ではありますが、長期的な成功について重要な要因といえます。

はじめに述べたように、インプラント治療にもっとも影響をあたえるのは、歯科医の技術力です。「弘法筆を選ばず」と言われますが、技術のある歯科医師であれば、どのインプラントシステムを用いてもよい治療ができます。逆に、技術のない歯科医師が性能の良いインプラントシステムを用いても、良い治療はできません。ゴルフやテニス、野球が下手な人が、性能の良い道具を使っても、良い結果を出せないのと同じです。使う人にそれなりの技術があって、道具の性能は引き出されるからです。

適切なインプラントシステムを選択できる歯科医を受診する 適切なインプラントシステムを選択できる歯科医を受診する 適切なインプラントシステムを選択できる歯科医を受診する

技術が高い歯科医師は、各メーカーが発売しているインプラントシステムの長所や短所を見分けることができます。歯科医が患者にあった性能の良いインプラントシステムを選択し、適切な治療法を行うことにより、より安全確実な治療が可能になるのです。

あなたの大切な身体の中には、名前の通ったメーカーのインプラントが埋めこまれるべきでしょう。治療費が安いという理由で、安易に安いインプラント治療を受けるのはおすすめできません。あなたに最適なインプラントシステムを選択できる歯科医師を受診してください。

インプラント治療費の相場

インプラント1本の相場は30万~50万円ほど

インプラントの治療費については、相場があります。1本30万円から50万円くらいです。医院の環境や、歯科医師の技術、使っているインプラントシステムなどで料金が変わります。 自由診療ですので、料金をいくらに設定しても良いため、医院によって価格は異なってきます。

40万円という金額は、適切な料金と思います。
インターネットで検索すれば、もっと安い料金のところもあります。
けれども、相場に比べ料金が非常に安いところは、技術が低かったり、インプラントシステムが三流メーカーのものであったり、 保証がなかったりするので、注意が必要と言えます。

そういうところは、薄利多売で低価格と宣伝しています。 しかし、1年間は365日ですので、一人の歯科医師が埋め込み可能なインプラントの本数は年間200本程度です。
インプラントは、一人ひとりの患者さまに、手作業で埋め込んで行きます。ですから、モノを販売するのとは違って、インプラントで薄利多売は難しいといえます。歯科医師は自分の技術がいちばん解っているので、それ相当の価格を付けているのです。

どうして「30万円から」なのか

相場がなぜ「30万円から」になったかを説明します。
歯を削ってブリッジ(両隣の歯を土台にする被せ物)にした場合は、両隣の歯を削るので、合計 歯3本分の料金がかかります。

自由診療の被せ物は、1本10万円というのが、インプラントが導入され始めた頃の都会の自由診療治療費の相場でした。
インプラントは1本で3本分の被せ物と同等以上の機能を果たしますので、インプラント1本の治療費は、“10万円×3本分=30万円”という値段が算定されました。

インプラントは、器材や医学知識などの初期導入費用が高いため、 歯科医院も苦労しています。 また、インプラント治療は、患者さまを生涯診て行かないといけない責任ある治療法です。 このため、さらにプレミア価格や消費税などが上乗せされて、 相場30万円から50万円ができあがったと考えられます。

インプラントは、歯を失った場合の治療法のひとつです。一般の医科の治療を違って、インプラント治療をしなければ 命を失ってしまうということはありません。 あくまで、オプションの治療法なので、保険に導入されないのです。

ブリッジや入れ歯という、保険がきく安価な治療法もあります。どうしても健康な歯を削るブリッジや、入れ歯での治療はしたくないという患者様はインプラントを選択されますが、治療費とインプラントのメリットを比較して、ご自分にあった治療法を選択されることをおすすめいたします。

ノンブランドのインプラントは、インプラント周囲炎のリスクが高い

9年後のインプラント周囲炎罹患率(J Dent Res 2016)

スウェーデンでインプラント治療を受け、9年経過した患者588名をランダムに抽出し、インプラント周囲炎の罹患率とリスク因子を回帰分析で評価した。

Sweden study の被験者

インプラント周囲炎を評価

45%の患者がインプラント周囲炎(プロービング時の出血と排膿、0.5mm以上の骨欠損)に罹患していた。 中等度-重度のインプラント周囲炎(プロービング時の出血と排膿、2mm以上の骨欠損)と診断された患者は14.5%であった。

歯周疾患に罹患し4本以上のインプラントが埋入された患者と、ある種のブランドのインプラントに対し、専門医でない一般歯科医が補綴治療を行った患者において、中等度-重度のインプラント周囲炎発症の高いオッズ比を示した。
同様に、下顎に埋入されたインプラントで、クラウンのマージンが骨頂から1.5ミリ以下の場合において、中等度-重度のインプラント周囲炎発症の高いオッズ比を示した。

インプラント周囲炎は通常認められる状態であり、いくつかの患者要因とインプラント関連要因が、中等度-重度のインプラント周囲炎のリスクに影響を与えることが示唆された。

Straumann  (緑色に) 数字が大きく棒が長いほど、インプラント周囲炎に
罹患する恐れが高く、予後が悪い。

Straumann 社と比較すると、Nobel Biocare社とAstra社のインプラントがインプラント周囲炎に罹患するオッズ比は3.5倍以上であった。その他ノンブランドのメーカーでは、5.5倍以上であった。
インプラント周囲炎を避けるため、 Straumann 社のインプラントを使用している歯科医でインプラント治療を受けるべきだと思います。

※表は左右にスクロールして確認することができます。

インプラントメーカー 表面性状 インプラント周囲炎に
罹患するオッズ比
Straumann SLA 1
Nobel Biocare TiUnite 3.77 P=0.002 (< 0.05)
Astra TiOblast 3.55 p=0.014 (< 0.05)
その他(Biomet3iなど) Osseotiteなど 5.56 p=0.005 (< 0.05)

(Effectiveness of Implant Therapy Analyzed in a Swedish Population: Prevalence of Peri-implantitis. Derks J et. al, J Dent Res. 2016 Jan;95(1):43-9.)

スウェーデンという国は日本やアメリカと違い、治療に使ったインプラントをスウェーデンの社会保険庁に登録するので、この論文のような大規模の調査が可能になっていると思われる。
インプラントを埋入してから9年後には、45%の患者がインプラント周囲炎に罹患してしまう。リスク要因は、(1)歯周病の罹患、(2)4本以上のインプラント埋入、(3)インプラントの製品ブランド、(4)専門医でない一般臨床医の治療、(5)クラウンとアバットメントの境界が、歯肉マージンより歯根側にある場合があげられた。

リスク要因それぞれについて、インプラント周囲炎を防ぐ対策を考えてみましょう。

(1)歯周病の罹患に対する対策
歯周病の患者が歯を失ってインプラント治療をするのですから、この要因は取り除きにくいと思われます。残っている歯の歯周治療を完全に行ないます。治療過程で治らない歯周病と判断したら、歯周病菌がインプラント治療に悪影響を与える前に、早めに抜歯を考えます。

(2)4本以上のインプラント埋入
4本以上のインプラント埋入症例は難症例で、難症例は当然予後も悪いという結果を示しています。全ての歯を失っているなど、難症例の場合は、4本以上のインプラントが必要になるので、この要因は取り除きにくいと思います。

(3)インプラントのブランド
ストローマン社のインプラントを1とすると、その他2つの有名メーカー(ノーベルバイオケアとアストラ)インプラントの場合は3.5倍、大手3社以外のノンブランドメーカーは5.5倍もインプラント周囲炎に罹患しやすくなります。患者さんとしては、ストローマン社のインプラントを使用している歯科医で治療を受ければ、インプラント周囲炎のリスクが減ると考えられます。

(4)専門医でない一般臨床医の治療
年に数回インプラント治療を行う歯科医ではなく、日常的にインプラント治療を行なっている歯科医で治療を受けるといいと思います。スクリュー固定式の無歯顎インプラント症例や骨造成を伴う難症例を、多数手がけている歯科医に任せるべきです。

(5)クラウンとアバットメントの境界が、歯肉マージンより歯根側にある場合
クラウン(被せ)は、アバットメント(インプラントに接続するの軸)にセメント固定されることが多いと思います。セメント固定するときのセメントが歯肉の中に流れ込むため、クラウンとアバットメントの境界を歯肉縁下から深くするべきでないということです。
セメント固定でなく、スクリュー固定のインプラント上部構造を製作できる歯科医に治療を任せるべきです。

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