インプラント治療を成功させるために、あなたができること

インプラント治療が成功して欲しいと、あなたは不安な気持ちでいっぱいだと思います。
今までも、歯科医選びの内容は、本やホームページにたくさん載っていると思いますが、どの情報も科学的な根拠はありませんでした。そこで、科学的な論文から引用して、あなたのインプラント手術の成功率をアップさせる方法をお教えしたいと思います。

Dr.BuserとDr.Chenの科学論文によると、インプラント治療の成功には、影響を与える4つの要因があります。1番目に歯科医師の技術力、2番目に患者さん自身の要因、3番目に選択されている治療方法、4番目に使用されるインプラントシステムです。
この4つの要因は、この順番にインプラント治療の成功に影響しています。
よくいわれている「手術室やCT、顕微鏡、レーザーといった高額な設備が医院にあるので良い歯医者だ」といった内容は受け入れやすく感じますが、この4つの要因には含まれていないのです。

1.歯科医師の要因

 技術力のある歯科医を選ぶ

もっとも重要な要因は、歯科医師の技術力です。インプラント手術に卓越した技術力を持つ歯科医師から、あなたは治療をうけなければなりません。
インプラントに限りませんが、歯の治療は、歯科医の腕がもっとも重要だからです。

2.患者様の要因

2番目に、患者さんであるあなた自身の問題です。
歯科医の技術力をあなたが判断することは難しく、できることといえば、知り得た情報から歯科医を選択することだけです。
しかし、あなた自身の問題は、自分で改善できるはずです。
患者さんの要因には、インプラントへの期待度、全身状態、歯周疾患の状態、口腔清掃の状態、喫煙歴、口が十分開くかどうかなどがあります。

インプラントに過度の期待をしない

こんなことをいっては面白くないかもしれませんが、インプラント治療に過度な期待を持たないことです。

「安い治療費で、全く痛くなく、1日で完成、しかも元の歯よりも美しく仕上げられるはずだ。」
「出来上がったインプラントの歯は、その日から噛めて、何の手入れも不要で、トラブルなく、一生持つべきだ。」

などという希望を、すべてかなえることはできないでしょう。
インプラント治療にも限界がありため、望みのすべてはかなわないことを理解しておくのです。

あなたは、今歯を失っています。
知っていますか?永久歯が生えそろうまでの期間は、幼稚園の年長のころから中学1年生ころまでの長い期間です。
生えはじめから7年くらいの期間があって、あなたの歯は生えそろったのです。

生えてくる期間でなく、歯の出来はじめから考えてみましょう。
6歳で生えてくる第一大臼歯の石灰化の開始は出生時です。
最後に生えてくる第二大臼歯の根が完成するのは、16歳ころです。
歯ぐきから永久歯が生えて来る期間だけでなく、歯自体が顎の骨の中ででき、根の先まで完成する期間まで考えると実に16年間かけて、あなたの永久歯列は完成したのです。

埋め込んだその日に、見かけとある程度の咀嚼機能を回復させる治療法もありますが、埋め込んだその瞬間から骨と完全にくっついて何でもかめるようになるインプラントは、残念ながら発売されていいないのが現実です。
16年間もかかりませんが、インプラントの歯が完成するまで少なくとも4ヶ月、たいてい1年程度の治療期間がかかることを理解しなければなりません。

また、あなたは歯だけを失っていると考えていますが、お口の中で失われているのは、歯だけではありません。
歯と歯を支える顎の骨、歯ぐきもいっしょに失われています。


失われているのは歯だけではない。歯を支える骨と歯茎も一緒に失われている。


歯をすべて失った人の場合、cとdの写真で色が薄くなっている部分の顎骨がすべて失われている。
*編著 榎本 紘昭,武田 孝之「インプラントは臨床でこう活かす -欠損歯列へのインプラントによる対応」P85,P168より


回復する必要があるのは、歯だけでなく、歯周組織全体なのです。そこにインプラント治療の妥協点が生じます。

治療期間を短縮したり、痛みを伴う手術の回数を減らすには、骨や歯周組織の造成、移植といった手術を省略することもあります。
当然残っているわずかな骨をたよりにインプラントを埋め込むのですから、長さの長い歯になったり、歯ぐき付きの歯ができあがります。

あなたが希望している完全な状態にするには、複数回の手術を何年もかけて行わないといけません。
費用も、家が買えるくらいの金額になるかもしれません。

「もっと痛いほうがいい、もっと長く通院したい、もっと支払いたい。」

などという人はいないと思います。

ある程度の妥協点を考えるのが、現実的かもしれないのです。

全身の病気を治す

あなたの全身の状態が悪ければ、注意が必要です。
高血圧、糖尿病、自己免疫疾患、骨粗鬆症などの全身的な疾患にかかっていてインプラント手術に支障があると歯科医が判断したときは、その病気をインプラント手術前に治療します。
インプラントが可能かどうかの判断は歯科医が行いますが、歯科医は歯の専門家ですので、全身の状態の治療は、専門の医師に任せないといけません。

口の中を清潔に保つ習慣を身につける

あなたは、お口の中を清潔にする習慣を身につけないといけません。

歯を磨いてお口の中を清潔にする習慣がない人が、インプラントを埋め込んでも、自分の歯を失ったように、インプラントの歯も長期間保たずにに失われてしまうでしょう。

インプラントはチタンという生体親和性のよい金属でてきているので、幸いなことに虫歯にはなりません。
しかし、インプラント周囲炎とよばれる歯周病になります。
歯を失う最大の原因は、虫歯ではなく歯周病です。
骨結合を獲得したインプラントが失なわれる理由も、インプラント周囲炎なのです。
お口を清潔にしたい気持ちのない人は、インプラント治療をうけるべきではありません。

タバコを止める

ご存知のように、喫煙は百害あって一利なしといわれています。インプラント治療も例外ではありません。
喫煙は止めましょう。また、賢明なあなたは、喫煙習慣のある歯科医師からインプラント手術をうけるべきではありません。

歯科医がインプラント手術になれてくると、インプラントを使って、思い通りに患者さんの歯を治すことができるようになります。
しかし、例外的に、インプラントの脱落などの失敗がおきることがあります。この失敗はいつも喫煙者でおきます。

インプラントの成功率は、喫煙者では1割減少すると報告されています。
成功率が、98%から88%になってしまうのです。

インプラント治療が終ってメンテナンスに入った患者さんも、遅くはありません。
あなたに埋め込まれているインプラントは、タバコの悪影響で寿命がだんだん短くなっています。
ですから、タバコをやめましょう。

禁煙外来のある医科を直ちに受診してください。

歯科医の指示を守る

インプラント治療をうけるあなたは、きっと社会的地位の高い方でしょう。
他人から指示をうけることがない毎日かもしれません。

しかし、インプラントの治療期間中は、歯科医からの指示を守らないといけません。
あなたのために、歯科医は注意しているからです。

手術が終わってクリニックの外に出たとたん、タバコに火をつけたり、インプラントを埋め込んだその日から硬いものをバリバリかんでしまっては、どんなに上手な歯科医が手術をしても、治療は失敗してしまいます。

3.治療方法の要因

3番目の要因は、歯科医師の選択する治療法です。

正しい治療法を選択できる歯科医を受診する

いかに技術のある歯科医師でも、その患者さんにあった正しい治療法を選択しないとインプラント治療は失敗してしまいます。

アクロバティックな手術方法や、コンピュータを利用した負担をかけない新しい治療法も登場していますが、残念ながら長期的な経過報告がないのが現実です。
最新の治療法は、時間が経過してはじめて最善の治療法であることが証明されます。

これまでのインプラント治療には、治療選択の適応基準というものがなく、個々の歯科医師の経験や、メーカー主導のプロトコルなどにより治療法を決定していたのが現実です。

ITI(International Implant Team for Implantology)では、インプラント治療の難易度を3つのカテゴリーに分類して、治療法のリスク評価をしめすSAC分類が報告されてます。
このガイドラインに沿って治療をすすめれば、科学的なインプラント治療が可能になるでしょう。

4.インプラントシステムの要因

よくいわれている「手術室やCT、顕微鏡、レーザーといった高額な設備が医院にあるので良い歯医者だ」といった内容は受け入れやすく感じますが、科学的なインプラント成功の4つの要因(1. 歯科医師、2. 患者、3. 治療法、4. インプラントシステム)には含まれていません。しかし、あなたの体内で使用されるインプラントシステム自体は、インプラント治療に影響を与える要素にはいっています。

適切なインプラントシステムを選択できる歯科医を受診する

インプラントシステムは、4つの要因の中で一番小さな要因といえます。

現在インプラント・システムは、8,000種類以上もの製品が発売されていますが、どの製品も性能が良くなっており、安全に使えるからです。
(例外として、HAコーティングされたインプラントやシェルシェブ・インプラントには問題があると個人的に思っており、使用していません。)

はじめに述べましたように、インプラント治療にもっとも影響をあたえるのは、歯科医の技術力です。「弘法筆を選ばず」といいますが、技術のある歯科医師であれば、どのインプラントシステムを用いてもよい治療ができるのです。逆に、技術のない歯科医師は、性能の良いインプラントシステムを用いても良い治療はできません。ゴルフやテニス、野球が下手な人が、性能の良い道具を使っても、良い結果を出せないのと同じです。使う人にそれなりの技術があって、はじめて道具の性能は引き出されるのです。

ところが、器材を選ぶ必要もない技術力の高い歯科医師にかぎって、値段が高くて性能が良いインプラントを使って治療しています。インプラント治療に情熱をもち、収益も上げているので、あなたの体内に埋め込まれるインプラントに費用をかけることができるからです。

技術が高い歯科医師が、性能の良いインプラントシステムを用いて、適切な治療法を行うことで、より安全確実な治療が可能になります。

あなたの大切な身体の中には、名前の通ったメーカーのインプラントが埋めこまれるべきでしょう。治療費の差は数万円だと思います。見かけの治療費が安いという理由で、安易に安いインプラント治療を受けるのはおすすめできません。あなたに最適なインプラントシステムを選択できる歯科医師を受診してください。

 

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